第11回 尊厳学フォーラム
1. 主催
B01班
2. 日時
2023年12月19日(火)17時〜19時
3. 場所
オンライン
4. 形態
完全オンライン
5. プログラム
<報告1>
日本法における『尊厳』:性と生殖の文脈で
池田弘乃(山形大学)
<報告2>
プライバシー権と『尊厳』との関係についての一考察
宮下紘(中央大学)
<報告3>
EU /欧州人権裁判所における『尊厳』概念の実定法化
建石真公子(法政大学)
<概要と振り返り>
この公開研究会は、2023年9月21日に開催した班内の研究会を踏まえたものである。これらは各研究者が尊厳をどのように学術的な課題としているかを示し、その後の研究会への布石とすることを目的としている。
班代表者の建石真公子は、国連憲章前文をはじめとする歴史的な系譜を整理しつつ、ヨーロッパ人権条約における「尊厳」保護に目を向け、具体的な判例について紹介した。2021年1月19日のLacatus V. Switzeland判決に見られるように、裁判所が尊厳を「貧しい者の権利」や「物乞いの権利」と呼ぶこともある。だが「尊厳」は貧困に限らず、拘禁される環境や、戸籍上の性の転換、ロマ・コミュニティの保護などにも適応されている。このようにヨーロッパ人権裁判所によって、権利概念は拡張されており、「人は絶対的な価値を有している」ことが認められつつあるが、まだ言及に揺らぎがある。建石は、安楽死を事例に取りつつも、法的不安性の第一の理由が、尊厳という概念の曖昧さにあることを浮き彫りにした。
告知する時期が遅かったため、今後は広報に力を入れたい。
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